前回の記事ではモニターアームをご紹介しましたが、そもそも取り付けるディスプレイのご紹介記事をまだ書いてないことに気づきましたので、今回はディスプレイの選び方についてまとめてみました。
ディスプレイを選ぶ際には、まずは用途に応じた選択が必要です。大きく分けると仕事用(文書作成、表計算など)、デザイン・写真編集 ゲーム用の3つに分けられると思います。
大まかにいうと、仕事用であればフルHD (1920×1080) で十分、デザイン・写真編集:であれば高解像度(4K)広色域(sRGB/AdobeRGB対応)、IPSパネルが推奨され、ゲーム用であれば 高リフレッシュレート(144Hz以上)、低応答速度(1ms)、G-SYNCやFreeSync対応のものが勧められます。
自分の用途に応じてスペックを決めていくことになるますが、まずは違いとなるものを見ていきましょう。

1 解像度: フルHD(1920x1080)、WQHD(2560x1440)、4K(3840x2160)などがあります。高解像度
ほど鮮明です。
2 サイズ: 24〜27インチが一般的ですが、作業範囲や設置スペースに応じて選択しましょう。
4Kは大画面で効果的、FHDなら24インチ程度が最適です。
3 リフレッシュレート: ゲーム用途なら120Hz以上推奨、一般用途なら60Hzで十分です。
4 パネル種類: IPS(鮮やかな色)、VA(高コントラスト)、TN(応答速度が速い)といった特徴が
あります。
IPS: 高画質と広視野角。
VA: 高コントラスト、映画鑑賞向き。
TN: 応答速度が速く、ゲーム向き。
5 応答速度: ゲーム用途なら1ms〜5msが理想です。
6 接続端子: HDMI、DisplayPort、USB-Cなど、PCと互換性のある端子に合わせる必要があります。
7 調整機能: 高さ調節、角度調節、ピボット機能などがあると便利です。
8 ブルーライトカット・フリッカーフリー機能: 目の疲れを軽減します。
9 予算: 必要な機能と価格のバランスを考えて選びましょう。
1 解像度
解像度とは、ディスプレイに表示できる点の数、つまりピクセル数を表す数値です。横方向と縦方向のピクセル数を掛け合わせたもので、数値が大きいほど、より多くの情報をきめ細かく表示できます。
- ピクセル:画面を構成する最小単位の点で、解像度はこのピクセルの数を表します。
- 解像度の表記:例えば「1920 x 1080」のように表記され、これは横に1920個、縦に1080個のピクセルがあることを意味します。解像度が高いと画像や文字がより鮮明になり、一度に表示できる情報量も増えます。
- 解像度の種類:フルHD(1920 x 1080), WQHD(2560 x 1440), 4K(3840 x 2160)などがあります。
- 解像度と画質:解像度が高いほど画質が向上しますが、高解像度に対応したディスプレイや、それを表示するためのグラフィックボードなどの性能も必要になります.
例えば、フルHDは現在の標準的な解像度で、WQHDはフルHDよりも高精細、4KはフルHDの約4倍の画素数を持つ高解像度です。
2 サイズ
ディスプレイのサイズは通常インチというサイズで表記されています。これは画面の対角線の長さを指しており、大きければ大きいサイズのディスプレイになります。
一般的に仕事におすすめのサイズとされているのが24インチ、動画などを見る方は27インチ以上がいいとされています。
ディスプレイサイズが大きいメリットは、やはり画面の表示領域が広いので、複数のウィンドウを開いて横に並べたい方は27インチ以上をお勧めします。また4Kを楽しみたい方も、27インチ以上を選択しないと高解像度という良さを活かしきれない場合があります。
逆にディスプレイサイズを大きくすることのデメリットは、金額が高くなることと、画面を自分の体から遠い位置に配置する必要があることです。私的にディスプレイを選んでいるときに盲点となったのが画面からの距離の問題で、大画面のモニターを近くに置くと非常に疲れます。距離をとっておくにはそれに合ったデスクも必要となりますので、ご注意ください。
またFPSのゲーミングモニターとして使用される方は画面の端々まで認識する必要があり、ディスプレイが大きすぎると逆に画面が見ずらいこともあります。
3 リフレッシュレート
モニターのリフレッシュレートとは、ディスプレイが1秒間に画面を書き換える回数のことで、単位はHz(ヘルツ)で表されます。リフレッシュレートが高いほど、映像がより滑らかに表示されます。ゲームプレイにおいては、高いリフレッシュレートが有利に働く場合があります。
リフレッシュレートとは、モニターが1秒間に画面を何回書き換えるかを示す数値です。例えば、60Hzのリフレッシュレートを持つモニターは、1秒間に60回画面を更新します。リフレッシュレートが高いほど、画面の動きがより滑らかに見えます。
- 滑らかな映像:動きの速いゲームでは、リフレッシュレートが高いほど、映像のブレやカクつきが
軽減され、より滑らかな動きでプレイできます。 - 入力遅延の軽減:高いリフレッシュレートは、入力遅延(操作してから画面に反映されるまでの
時間)を短縮し、より正確な操作を可能にします。 - 視認性の向上:動きの速いゲームでは、リフレッシュレートが高いほど、敵の動きや状況をより
早く把握でき、ゲームプレイを有利に進めることができます。
4 パネル種類
ディスプレイにも種類があります。それぞれに特徴があるので、用途に合わせて選ぶといいと思います。
- IPS:色再現性が高く、視野角が広いのが特徴。デザイン作業や写真編集に適しています。
- TN:応答速度が速く、価格が比較的安いのが特徴。ゲーミング用途に向いています。
- VA:コントラスト比が高く、黒が深く表示できるのが特徴。映画鑑賞や動画視聴に適しています。
使用目的に応じて最適なパネルを選ぶと良いでしょう。
5 応答速度
ディスプレイの応答速度とは、画面の色が切り替わる速さを表す数値のことです。単位はms(ミリ秒)で、数値が小さいほど、色の変化が速く、残像感が少なくなります。ゲーミングディスプレイを選ぶ際には、応答速度が重要で、特にFPSや格闘ゲームなど動きの激しいゲームをプレイする場合は、1ms以下のモデルが推奨されます。
6 接続端子
接続端子は主に以下のものがあります。
- HDMI:家庭用電子機器で最も一般的な規格。 映像と音声を1本で伝送。
- DisplayPort:高解像度、高リフレッシュレートに対応。 ゲーミングPCやプロ用途に最適。
- USB-C:最新の多機能ポート。
- VGA:アナログ信号を使用する旧式の規格。
まず最近のPCであれば、VGAのものはなくなりつつあります。またUSB-Cのものはディスプレイ側の機能次第でPCへの給電ができるものもあるので、用途や目的によってどの接続端子を使うのか、ディスプレイ側にどの端子が備わっているのかの確認をするのがいいと思います。
7 調整機能
主に高さ調節、角度調節、ピボット機能などがあります。ディスプレイスタンドについている機能である場合が多く、前回の記事でご紹介したモニターアームを使う方はディスプレイ側での必須項目ではないかもしれません。その際に気をつけるポイントは、モニターアームがディスプレイに取り付けられるのか確認が必要になります。
8 ブルーライトカット・フリッカーフリー機能
ディスプレイのブルーライトカット機能とフリッカーフリー機能は、どちらも目の疲れを軽減するために役立つ機能です。ブルーライトカット機能は、目に有害とされるブルーライトの量を減らし、フリッカーフリー機能は、画面のちらつきを抑えることで、目の負担を軽減します。ディスプレイによって機能や効果、画面表示など違いがありますので、検討の際には具体的な機能をご確認ください。
9 予算
ディスプレイの価格差は、主に画面サイズ、解像度、パネルの種類、リフレッシュレート、機能、ブランドなどによって生じます。また一般的に、画面が大きいほど、解像度が高いほど、パネルの種類が優れているほど、リフレッシュレートが高いほど、機能が豊富になるほど、価格は高くなる傾向があります。また案外盲点となり得るのが、ディスプレイ自体にスピーカーがついていない場合もあります。その他にも湾曲型のディスプレイや画面の明るさを自動調整するHDR機能など、さまざまなディスプレイがあるので予算と合わせて機能をご確認されるといいと思います。
今回はディスプレイの選び方についてまとめてみました。少しでもご参考になると幸いです!
コメント